きれいな発音ができなくなった場合、それはお口の中に原因があるかもしれません。
きれいな発音ができなくなった場合、一番恐ろしいのは命にもかかわる脳卒中など脳の病です。そのため、真っ先に診察を受けたいのは脳神経外科になります。脳に異常がない場合、アレルギー性鼻炎、ドライマウス、アルツハイマー、強いストレスなどの原因が考えられます。舌小帯短縮症や低位舌などの舌の異常かもしれません。肺活量不足や話すときのクセで滑舌が悪くなっている可能性もあります。
突然、滑舌の悪さに気づくと怖い病気を疑ってしまうかもしれませんが、お口の中の異常でもきれいな発音ができなくなることがあります。よくあるのは歯列の影響です。歯列は大人になってからも変わることがあり、その変化はごくゆっくりなため、ある日突然滑舌が悪くなったように感じることもあるようです。
出っ歯や受け口、開咬が見られると、特にサ行のきれいな発音が難しくなります。凸凹した歯列も同様です。タ行やナ行、ラ行に影響がみられる場合もあります。
歯並びの乱れは原因の一つに、「悪癖」があげられます。指しゃぶりや爪噛み、唇を噛む癖、歯ぎしり、口呼吸などが悪癖にあたります。長く悪い習慣を続けることで、次第に歯列に影響が出てしまいます。
例えば、唇を噛む癖を続けていると、次第に前歯が短くなってしまうことがあります。そうなると、奥歯がかみ合っても隙間が空き前歯がかみ合わなくなってしまいます。この状態を開咬といい、見た目に良くないだけでなく滑舌にも影響する恐れがあります。
大人に多いのは虫歯や歯周病、歯科治療による抜歯の影響です。奥歯を抜歯しても見えにくいので、そのままにされる方もいます。しかし、奥歯がないとそこから息が漏れ、聞き取りにくくなってしまいます。もし、抜歯後そのままにしているところがあり、会話の途中で頻繁に聞き返されることがあるならば、抜歯の影響が考えられます。
このようなお口の状態による滑舌の悪さが疑われる場合、お早めに歯科医院を受診ください。悪癖が原因の場合は、悪癖をやめることで歯列が回復する可能性もあります。



